結論から: お使いのスマホに通話翻訳が標準搭載されていて(Apple Intelligence対応の最近のiPhone、対応するGalaxy、Pixel 10以降)、自分と相手の言語の組み合わせにも対応しているなら、まずはそれを試してください。追加料金はかかりません。機種や言語の組み合わせが対象外なら、AI Callのような専用アプリで、普通の電話番号に発信して双方の会話を翻訳できます。相手はいつもどおり電話に出るだけです。Google翻訳やDeepLのような汎用の翻訳ツールは、電話そのものを翻訳することはできません。

開示: この記事はAI Callのチームが書いています。紹介するアプリの一つは私たちの製品だという前提でお読みください。比較は各社の公式ページに書かれている機能(2026年10月確認)にもとづいています。速度や精度を条件をそろえて測ったわけではなく、「実測で1位」とは言いません。AI Callが弱い点も、このあとそのまま書きます。

状況別のおすすめ

実在の電話番号にかけて翻訳したいなら、まずはAI Call。 携帯・固定・IP電話の番号に発信でき、双方が翻訳された音声を聞けます。相手はアプリ不要です。新規ユーザーは最初の翻訳通話が1回無料(最長2分、アメリカ・カナダ・イギリスの番号宛て)。その後はクレジットまたはサブスクリプションを使います。

あなたの状況まず試すもの理由
スマホが標準で通話翻訳に対応し、2つの言語もカバーしているスマホの標準機能アプリも追加料金も不要。対応言語は要確認
古い機種、対応外の言語の組み合わせ、Apple Intelligence非対応のiPhone専用アプリ(AI Call、Lingvanex、Telelingo)アプリ独自の通話サービス経由で使える
相手の画面に自分の番号を表示させたいTelelingo自分の番号での発信をうたっている
ブラウザから始めたいLiveLingo、またはAI Callの通話リンク(Call Link)ブラウザ中心。LiveLingoで電話をかけるには有料プランが必要
ビデオ通話、通話の文字起こし、アプリ内チャットも欲しいAI Call音声・ビデオ・チャットの各モードが1つのアプリに
裁判、入国・在留手続き、重い医療判断資格のある通訳者機械翻訳は名前や数字を間違えることがある

「電話翻訳アプリ」と呼べるものとは

「おすすめ翻訳アプリ」の記事には、電話を翻訳できないツールもよく混ざっています。比べる前に、ツールを3種類に分けましょう。

  1. 実際の電話を翻訳できる。 携帯・固定・店舗などの番号にかけ、話している間に双方の言葉が翻訳される。相手は普通の電話として受ける。
  2. 自社アプリ内のネット通話だけを翻訳できる。 2人とも同じアプリを使う(または片方がブラウザのリンクを開く)。家族や友人とは便利だが、ホテルのフロントには電話できない。
  3. 文字や対面の会話だけを翻訳できる。 入力する、カメラを向ける、スマホを交互に渡す。カウンター越しなら十分でも、電話では役に立たない。

アメリカの取引先、ロンドンの留学先の大家さん、ハワイのホテルのフロントなど、あなたのためにアプリを入れてくれるはずのない相手に電話するとき、役に立つのは1つ目だけです。以下もこの分類で整理します。

標準機能:iPhone、Galaxy、Pixel

スマホメーカーは、電話アプリそのものに通話翻訳を組み込み始めています。使いたい言語に対応していれば、いちばん手軽な選択肢です。

  • Appleのライブ翻訳:Apple Intelligence対応のiPhoneの「電話」アプリで使えます。OSのバージョンや地域の条件があり、事前に2つの言語をダウンロードします。対応言語はAppleの公式ガイドで確認してください。
  • Samsungのリアルタイム通訳(Live Translate):対応Galaxyの「通話アシスト」の機能です。設定で有効にし、言語を選択・ダウンロードします。Samsungによると、通話中にオンにするのは片方だけでよいとのことです。
  • Pixelの通話翻訳(Pixel 10シリーズでは「Voice Translate」):Pixel 10以降で使えます。英語と一部の言語の組み合わせに対応し、翻訳が始まる前に双方にアナウンスが流れます。
  • 通信キャリア:キャリアによっては、ネットワークのサービスとして通話翻訳を提供していた例もあります。提供状況は変わるので、当てにする前に契約しているキャリアに直接確認してください。

標準機能の弱点は、比較的新しい対応機種が必要なこと、専用アプリより対応言語が少ないこと、その端末でしか使えないことです。各メーカーの公式ドキュメントへのリンクは、iPhone・Samsung・Pixelの比較(英語)にまとめています。

比較表

ツール実際の電話を翻訳相手に必要なこと対応言語(各社公表値)「無料」の中身
Appleのライブ翻訳可(対応iPhoneのみ)不要。普通の通話限定的。Appleで確認本体に付属
Samsung Live Translate可(対応Galaxyのみ)不要。普通の通話限定的。Samsungで確認本体に付属
Pixel Voice Translate可(Pixel 10以降)不要。アナウンスが流れる英語+一部の言語本体に付属
AI Call可(携帯・固定・IP電話)通常の電話なら不要100以上無料通話1回・最長2分(米・加・英の番号)。以降はクレジットかサブスク
Lingvanex Phone Call Translator可(ストア説明による)不要(ストア説明による)70以上クレジット制。別途Premiumサブスクあり
Telelingo可(自分の番号で発信)現在の仕様を要確認80以上従量課金
LiveLingoProプランのみProの通話なら普通に受けるだけ351日3分のWeb試用。電話はPro限定
Google翻訳、DeepL、ChatGPTの音声モード不可該当なし多数無料枠はあるが電話は不可

言語数は各社の公表値で、すべての組み合わせが同じ品質で使えるという意味ではありません。料金やプランは変わるので、最終的には各社の公式ページを優先してください。

無料と有料:実際に何が手に入るか

「無料の電話翻訳」と言うとき、たいてい次の3つのどれかです。

  • スマホの標準機能:機種が条件を満たしていれば、普段の通話料以外はかからない本当の無料です。
  • ダウンロード無料+短い無料お試し通話:専用アプリでいちばん多いモデルです。AI Callはダウンロード無料で、新規ユーザーはアメリカ・カナダ・イギリスの電話番号宛てに、最長2分の翻訳通話を1回無料でかけられます。その後の通話は、アプリ内で購入するサブスクリプションまたはクレジットパックのクレジットを使います。料金はプラン、アプリストア、国・地域によって異なります。
  • 無料お試し+電話は有料:LiveLingoのようなブラウザ型ツールは、Web上の翻訳を毎日無料で試せますが、実際の電話番号にかけるには有料プランが必要です。

実在の電話番号への発信には回線のコストがかかるため、無制限に無料で電話できる専用アプリはありません。無料のお試し通話で自分の言語の組み合わせがうまく翻訳されるかは確かめられますが、予約や手続きなど本番の電話には、たいてい有料のクレジットが必要です。海外の家族に毎週電話するなら、分単位や月額の費用を、標準機能やネット通話と比べてみてください。米国の電話通訳は1分あたりおよそ1〜5ドルが相場なので、日常的な用件なら有料のAI通話でも割安です。

電話翻訳の専用アプリ

AI Call

AI Call(TaraAI LLC、iOS・Android)は、普通の携帯・固定・IP電話の番号に発信し、話しながら双方向に翻訳します。相手はいつもどおり電話に出て、あなたの言葉を自分の言語で聞きます。画面には2言語の文字起こしが表示されるので、名前や数字の確認に役立ちます。

翻訳中の通話と2言語の文字起こし
翻訳中の通話と2言語の文字起こし
通話リンク:相手はブラウザから参加
通話リンク:相手はブラウザから参加

電話以外のモードもあります。AI Callユーザー同士の音声・ビデオ通話、相手がブラウザから参加できる通話リンク、アプリ内の翻訳チャット(双方にアプリが必要)、そしてあなたの代わりにAIが電話をかける機能です。

向いている人: スマホに通話翻訳がない、言語の組み合わせが標準機能の対象外、電話・ビデオ・チャットを1つのアプリで済ませたい。

注意点: 無料お試しは最長2分の通話1回だけで、宛先はアメリカ・カナダ・イギリスの番号に限られます。それ以降は有料です。普段の電話アプリですでにつながっている通話を、あとからAI Callで翻訳することはできません。通話はAI Callから発信します。また、資格のある通訳サービスではありません。

Lingvanex Phone Call Translator

App Storeの説明によると、携帯・固定電話への翻訳通話に70以上の言語で対応し、相手側はアプリ不要、文字起こしや要約もあります。通話はクレジット制で、Premiumは別のサブスクリプションです。クレジットを買う前に、かけたい国の料金を確認しましょう。

Telelingo

Telelingoのストアページでは、80以上の言語、自分の電話番号での発信、対面翻訳、従量課金をうたっています。知らない番号に出ない人が多い場面では、自分の番号が表示されるのは助かります。番号の設定と宛先ごとの料金は先に確認してください。

LiveLingo

LiveLingoはブラウザ中心のサービスです。35言語、1日3分のWeb無料試用、Proプランで普通の電話番号への発信ができます。何もインストールしたくない人には向いていますが、無料の試用と電話の発信は別物だという点は覚えておきましょう。

古い比較記事では、いまもこの2つが紹介されています。Ciscoは2026年2月にEzDubsの買収を発表しており、SpeakLinkのサイトは現在、買収や投資に関する問い合わせが中心になっています。お金を払う前に、一般向けに提供が続いているか確認してください。

電話を翻訳できないツール

どれも優れたツールですが、電話翻訳アプリのランキングに誤って入っていることがよくあります。

  • Google翻訳:文字、看板、対面の会話(1台のスマホを2人で使う)を翻訳します。電話の発信・着信・参加はしません。Pixelの通話翻訳は「電話」アプリの別機能で、Google翻訳アプリではありません。
  • DeepL:文章の翻訳に強く、会議や対面向けの音声製品もありますが、電話番号には発信しません。
  • ChatGPTの音声モード:スマホのそばで交わす会話なら通訳できますが、電話にはつながっていません。2台のスマホを近づけでもしない限り、相手には翻訳が聞こえません。
  • Microsoft Translator、iTranslate Converse:会議や対面での会話向けで、各自の端末で参加するか1台を共有して使います。

通話をスピーカーにしてGoogle翻訳を近づけてみたことがある人もいるでしょう。1〜2文ならなんとかなりますが、電話の音質や話がかぶる場面ですぐに崩れます。

自分で見極める方法

私たちはラボテストを公開していません。録音を示さずに遅延や精度の細かい順位を主張するランキングも、うのみにしないでください。短いテストのほうが多くを教えてくれます。

  1. 相手の言語を話せる協力者に電話する。
  2. 名前・日付・時刻・数字を含む台本を用意する(例:「木曜の午後3時、佐藤で、部屋番号は1208」)。
  3. 聞き取った内容を復唱してもらい、間違いをメモする。
  4. 静かなスタジオではなく、いつもの回線・いつもの部屋で試す。
  5. 通話後、文字起こしの名前と数字を確認する。
  6. 課金画面で、使った分数とその宛先の料金を見る。

候補のツールごとに、同じ台本・同じ条件で繰り返しましょう。録音する場合は、事前に相手の同意を取ってください。

AI Callが足りないところ

  • 無料お試しは短い。 最長2分の無料通話1回だけ(アメリカ・カナダ・イギリスの番号宛て)で、ふだんの通話は有料です。
  • 標準機能で足りることもある。 iPhone、Galaxy、Pixelがすでに自分の言語に対応しているなら、アプリ自体いらないかもしれません。
  • 発信者番号。 アプリの通話サービス経由でかけると、いつもの番号が表示されないことがあり、知らない番号には出ない人もいます。気になるなら、テスト通話で相手に何が表示されるか確認してください。Telelingoが自分の番号での発信を売りにしているのはこのためです。
  • 機械翻訳は間違える。 特に名前、なまり、周囲の雑音、話がかぶったとき。短い文で話し、大事なことは確認し直しましょう。
  • 資格のある通訳ではない。 裁判、入国・在留手続き、重い医療判断には使えません。

はじめての翻訳通話のかけ方

  1. App StoreまたはGoogle PlayでAI Callを検索してインストールする。
  2. 自分の言語と相手の言語を選ぶ。
  3. 国番号から番号を入力する(例:アメリカなら+1 212 555 0123、イギリスなら+44 20 7946 0000)。
  4. 短い文で話し、翻訳が流れるまで少し間を置く。
  5. 画面の文字起こしを見ながら、大事な内容を復唱して確認する。